チャンピオン崩壊

ベルナベウに試合終了のホイッスルが鳴り響く。それはCL3連覇中のレアルマドリードのベスト16敗退を告げるホイッスルであった。CLセカンドレグ、マドリーVSアヤックスのスコアは1−4で敗れたのだ。ファーストレグではアウェイで2−1で勝利を納めていたのだ。

マドリーはこの一戦の前にクラシコ連戦という過酷な日程をこなしてきて体力的にかなり厳しい部分があったのは事実だ。それでも意地を見せなければいけなかっただろう。


しかしながら先制したのはアヤックスだった。クロースが中盤でボールをロスト、ショートカウンターからタディッチのグラウンダークロスにジエクが合わせて開始8分でアヤックスが先制する。立ち上がりから明らかにボールへの反応が鈍く、ことごとくセカンドボールを拾われる。しかもアヤックスのコンパクトな陣形でカウンターもなかなか発動できない。それでも18歳のヴィニシウスが前線で1人気を吐いていた。モドリッチがピッチを縦横無尽に走り回りカバーしていたがもはやそれでなんとかなるわけがなかった。追加点を奪われさらに厳しくなった中、右のウィングでスタートから出場していたバスケスが筋肉系のトラブルで交代を余儀なくされ、早い段階でベイルと交代となった。ベイルからすれば汚名返上の絶好のチャンスだっただろう。

反撃の狼煙をあげたいマドリーだがさらなる悲劇を襲う。35分にヴィニシウスがまさかの怪我。前半のうちに希望の翼を失ったマドリー。それでも、アセンシオやベイルなどCL優勝経験ある途中出場しているプレイヤーが逆転に導く実力はあるはずだった。

それでも流れはなかなか変わらない。さらに62分にはタディッチに3点目を奪われる。このゴールの起点となったシーンでラインを割ったか割ってないかでVARが発動されたが主審はまさかの映像確認無しだ。不運も重なりまさかの3失点目。ここでようやく目を覚ましたのかようやく攻勢に出たマドリー。70分、アセンシオのゴールで勢いに乗るかと思われた。

しかし、2分後アヤックスの左サイドからのフリーキック。普通ならあの角度からはなかなか狙わないだろう。しかし、シェーネは見事なコースに直接蹴り込んだ。

これでマドリーは意気消沈。もはや気持ちも感じられないプレーに。終盤で交代カードを使い切った後にベイルが着地の際、足首を痛め、フラストレーションが溜まっていたナチョが退場。マドリー崩壊を象徴するかのようだった。

キャプテンのラモスはファーストレグ後、試合中に受けた警告は故意だったと示唆するような発言をし、処分を食らっていた。もしかすれば敗退のカウントダウンはここから始まっていたのかもしれない。今季は絶対的エースだったCR7とCL3連覇の立役者ジダンが去り、真価が問われるシーズンだったがここまで苦戦するとは思いもしなかった。CLを制したメンバーは大半残っているのになぜか。

前人未到の3連覇を達成し、どこに向かうべきか選手は迷い、監督交代もありさらに気持ちに迷いがプレーに現れている。選手自体乱心で、ベイルはゴールを決めても祝福されるのを拒み、ラモスは荒さばかり目立つばかり。イスコは明らかに監督に不満を持ったような態度を見せ、一部はベイル出場に不満を抱いている。もはや、チャンピオンは空中分解寸前だ。会長は、ベルナベウ改修工事にしか興味がなく、ここ2年ほどは補強に金を注ぎ込んでいない。しかし、来夏は大きな動きがあるだろう。刷新。そう、新たなマドリーの幕開けが待っているだろう…

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